解体工事の基本的なことを書いていきます。解体工事は日常の生活ではあまり経験されないことだと思いますので詳しく知らない方が多いと思います。しかしいざ解体をする場面が出て来るかもしれませんので最低限の基本的なことを記載します。
解体工事とは
解体工事とは文字通り建物を壊して解体することです。既存の建物を壊して新築の家屋やマンションを建設するとき、更地にするときなど行います。
解体には幾つかの種類と工法があります。そして解体工事を行う上で必要な資格もあります。騒音が出たり杜撰に工事をすると現場の人や隣人の方も危険を及ぼす工事なので、見積もり価格も大事ですが業者選びはそれ以上慎重に選択することをお勧めします。
解体工事は建物だけではなく塀や壁、屋根瓦や木の柱など解体によって出た部材や残置物の撤去や処理も工事内容に含まれますので、ただ壊すという工事ではありません。
隣家の方に迷惑が掛からないように足場を組んで養生を設置する必要もあります。この時しっかりと隣人の方に解体工事の挨拶をしてくれる配慮のある業者さんも選ぶポイントに繋がります。淡々と解体工事をこなすことも大事ですが、それ以上に近隣住民の方に配慮できる業者が選ぶ際の重要ポイントです。
解体工事の流れ
解体工事の見積もり
家屋調査や頂いた資料を元に解体工事費用の見積もりをします。業者にもよりますが平均約1週間で見積もり書が出来上がります。お客様の納得できる見積もり書があれば解体工事に向け工事の時期などを調整し実行に向かいます。
解体工事の契約
このときに大事なのは契約書を交わして工事に着手することです。見積もり価格に満足してそのまま着工するのは得策ではありません。万が一何かトラブルがあっては駄目なので面倒くさいかもしれませんが、きちんと内容を確認し充分理解した上で契約書を交わしてください。小さな金額の工事もあるかもしれませんが必ず契約書を交わすように心がけてください。
解体工事時の近隣対策
工事着工前に近隣住民の方に騒音や振動が発生する為に誠意を持って挨拶することが重要です。お客様自信行っても勿論大丈夫ですが、気が引けるときなど業者の方に依頼しても大丈夫です。通常は業者の経験のある方が回ってくれますのでそこまで心配する必要はありません。
この挨拶をしておくことが万が一後にトラブルがあった時に解決しやすいことに繋がるので必須の作業です。
解体工事開始前に申請書類の提出・各種届出
建物滅失登記
家屋取り壊し届け
建設リサイクル法
道路の使用許可
アスベスト除去の届け出
上記の申請や届出が必要となります。しかし聞いたことのない名前だと思います。何処にどうやって申請したらいいのか分からない人が殆どだと思います。業者の方が一つ一つ丁寧に説明してくれることが多いですが非常に時間も取られ面倒くさい作業になります。委任状があれば業者が変わりに申請してくれますので時間が惜しい方は、見積もりの段階で業者の方と届出について話し合うことをお勧めします。
電気・ガス・電話・インターネットなどの停止届け
解体工事前にお客様が各所に連絡を入れて停止を申し込んでください。水道は書いた意地の散水に使いますので工事業者と話し合いタイミングなど工事前に決めておくことがポイントです
解体工事開始
足場を組み養生を設置
工事開始といっても直ぐに建物を壊しません。作業にあたり足場を組み防音シートを取り付け、音や埃、飛散物、粉塵を最小限に抑える工程を行います。これは近隣の方へ掛かる迷惑を軽減します
内部の造作物・屋根・内装の解体
残置物の撤去、サッシ、石膏ボード、畳、壁材、建具、屋根の瓦などを職人の手作業で解体し分別します。リサイクル法により分別が義務付けられていますので重要な作業になります。
この作業を端折る業者は法的に問題ありです。
建物の解体
建物に重要な柱や梁、壁などを重機などを使い壊していきます。通常壊す順序も決まっており建物の高い場所から壊していきます。この時に埃等の粉塵が舞わない様に散水して最小限に抑えます。
この作業が解体工事で一番「音」や「振動」が出る作業です。(重機が入らない場所だと手作業で壊していきますので、この場合費用が多く掛かります。)
この作業で建物の基礎部分も解体します。この時に地中に埋蔵物がないかチェックし配管を撤去します。稀に予想外で地中埋設物がある時があります。
廃材の分別や産業廃棄物の処理
解体するとコンクリートだけでなく鉄筋や鉄骨なども出てきます。これらを分別しリサイクルしたり廃棄したりします。
整地
解体工事が終わり土地を馴らし平らにします。ここで解体工事が終了なのでお客様に引渡し作業が行われます。解体工事後、建物滅失登記の手続きを速やかにしてください。そして終了した旨を近隣の方にもお伝えください。